Fichier de travail (INPUT) : ./CONTEXTES/espace.txt
Encodage utilisé (INPUT) : UTF-8
Forme recherchée : 家庭|家族|(F|f)am(í|i)lia(s?)
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Ligne n°361 : ... 。 陸奥 福堂 ( むつ ふく どう ) も 死際 に は 頻 ( しき ) り に 細君 を 叱 つ たさ う だ し 、 高橋 自恃 居士 ( じじ こ じ ) も 同じ こと だ つた といふ し 、 し て 見る と 苦しい 時 の- Ligne n°362 : 八つ 当り に 家族 の 者 を 叱りつける など は 余 一 人 で は ない と 見える 。 越後 の 無事 庵 といふ は 一 度 も 顔 を 合し た こと は ない が 、 これ も 同病 相 ( あい ) 憐 ( あわ れ )
Ligne n°363 : む 中 で ある ので 、 手紙 の 上 の 問 ひ 訪 づれは 絶え なかつ た が 、 ことし 春 終 ( つい ) に 空しく な つ て しまふ た 。 その 弟 の 丶人 ( ち ゅじん ) その 遺子 木 公 ( もっこう ...
Ligne n°1231 : ... ひ た 苦しみ に 苦しん で 居る と 、 それから 種々 な 問題 が 涌 ( わ ) い て 来る 。 死生 の 問題 は 大 問題 で は ある が 、 それ は 極 ( ごく ) 単純 な 事 で ある ので 、 一旦 あき ら- Ligne n°1232 : め て しまへ ば 直に 解決 さ れ て しまふ 。 それ より も 直接 に 病人 の 苦楽 に 関係 する 問題 は 家庭 の 問題 で ある 、 介抱 ( かい ほう ) の 問題 で ある 。 病気 が 苦しく な つた
Ligne n°1233 : 時 、 または 衰弱 の ため に 心細く な つた 時 など は 、 看護 の 如何 が 病人 の 苦楽 に 大 関係 を 及ぼす の で ある 。 殊 ( こと ) に ただ 物淋しく 心細き やう の 時 に は 、 傍 の 者 ...
Ligne n°1234 : ... が 上手 に 看護 し て くれ さ へ すれ ば 、 即ち 病人 の 気 を 迎 へ て 巧み に 慰め て くれ さ へ すれ ば 、 病苦 など は 殆 ( ほ とん ) ど 忘れ て しまふ の で ある 。 しかるに その 看護- Ligne n°1235 : の 任 に 当る 者 、 即ち 家族 の 女 ども が 看護 が 下手 で ある と いふ と 、 病人 は 腹立て たり 、 癇癪 ( かん しゃく ) を 起し たり 、 大声 で 怒鳴りつけ たり せ ね ば なら ぬ やう
Ligne n°1236 : に なる ので 、 普通 の 病苦 の 上 に 、 更に 余計 な 苦痛 を 添 へる わけ に なる 。 我々 の 家 で は 下婢 ( か ひ ) も 置か ぬ 位 の 事 で 、 まして 看護 婦 など を 雇 ふて は ない 、 そこ ...
Ligne n°1236 : ... に なる ので 、 普通 の 病苦 の 上 に 、 更に 余計 な 苦痛 を 添 へる わけ に なる 。 我々 の 家 で は 下婢 ( か ひ ) も 置か ぬ 位 の 事 で 、 まして 看護 婦 など を 雇 ふて は ない 、 そこ- Ligne n°1237 : で 家族 の 者 が 看病 する と 言 つて も 、 食事 から 掃除 から 洗濯 から 裁縫 から 、 あらゆる 家事 を 勤め た 上 の 看病 で ある から 、 なかなか 朝 から 晩 まで 病人 の 側 に 付き き
Ligne n°1238 : り に 付い て 居る と いふ わけ に も 行か ぬ 。 そこで 病人 は いつも 側 に 付い て 居 て くれ と いふ 。 家族 の 女 ども は 家事 が ある からさ う は 出来 ぬ と いふ 。 先 づ 一つ の 争 ひ ...
Ligne n°1237 : ... で 家族 の 者 が 看病 する と 言 つて も 、 食事 から 掃除 から 洗濯 から 裁縫 から 、 あらゆる 家事 を 勤め た 上 の 看病 で ある から 、 なかなか 朝 から 晩 まで 病人 の 側 に 付き き- Ligne n°1238 : り に 付い て 居る と いふ わけ に も 行か ぬ 。 そこで 病人 は いつも 側 に 付い て 居 て くれ と いふ 。 家族 の 女 ども は 家事 が ある からさ う は 出来 ぬ と いふ 。 先 づ 一つ の 争 ひ
Ligne n°1239 : が 起る 。 また 家族 の 者 が 病人 の 側 に 坐 つて 居 て くれ て も 種々 な 工夫 を し て 病人 を 慰める 事 が なけれ ば 、 病人 は やはり 無聊 ( ぶりょう ) に 堪へ ぬ 。 けれども 家族 ...
Ligne n°1238 : ... り に 付い て 居る と いふ わけ に も 行か ぬ 。 そこで 病人 は いつも 側 に 付い て 居 て くれ と いふ 。 家族 の 女 ども は 家事 が ある からさ う は 出来 ぬ と いふ 。 先 づ 一つ の 争 ひ- Ligne n°1239 : が 起る 。 また 家族 の 者 が 病人 の 側 に 坐 つて 居 て くれ て も 種々 な 工夫 を し て 病人 を 慰める 事 が なけれ ば 、 病人 は やはり 無聊 ( ぶりょう ) に 堪へ ぬ 。 けれども 家族
- Ligne n°1239 : が 起る 。 また 家族 の 者 が 病人 の 側 に 坐 つて 居 て くれ て も 種々 な 工夫 を し て 病人 を 慰める 事 が なけれ ば 、 病人 は やはり 無聊 ( ぶりょう ) に 堪へ ぬ 。 けれども 家族
Ligne n°1240 : の 者 に それだけ の 工夫 が ない 。 そこで どう し たら ば よから う といふ 問題 が また 起つ て 来る 。 我々 の 家族 は 生れ て から 田舎 に 生活 し た 者 で あ つて 、 勿論 教育 抔 ( ...
Ligne n°1239 : ... が 起る 。 また 家族 の 者 が 病人 の 側 に 坐 つて 居 て くれ て も 種々 な 工夫 を し て 病人 を 慰める 事 が なけれ ば 、 病人 は やはり 無聊 ( ぶりょう ) に 堪へ ぬ 。 けれども 家族- Ligne n°1240 : の 者 に それだけ の 工夫 が ない 。 そこで どう し たら ば よから う といふ 問題 が また 起つ て 来る 。 我々 の 家族 は 生れ て から 田舎 に 生活 し た 者 で あ つて 、 勿論 教育 抔 (
Ligne n°1241 : など ) は 受け た 事 が ない 。 い は ゆる 家庭 の 教育 といふ こと さ へ 受け なかつ た と いふ て も よい の で ある 。 それでも お 三 どん の 仕事 を する やう な 事 は むしろ 得意 で ...
Ligne n°1240 : ... の 者 に それだけ の 工夫 が ない 。 そこで どう し たら ば よから う といふ 問題 が また 起つ て 来る 。 我々 の 家族 は 生れ て から 田舎 に 生活 し た 者 で あ つて 、 勿論 教育 抔 (- Ligne n°1241 : など ) は 受け た 事 が ない 。 い は ゆる 家庭 の 教育 といふ こと さ へ 受け なかつ た と いふ て も よい の で ある 。 それでも お 三 どん の 仕事 を する やう な 事 は むしろ 得意 で
Ligne n°1242 : ある から 、 平日 は それ で よし として 別に 備 はる を 求め なかつ た が 、 一朝 一家 の 大事 が 起つ て 、 即ち 主人 が 病気 に なる といふ やう な 場合 に な つて 来 た 処 で 、 忽 ( ...
Ligne n°1243 : ... たち ま ) ち 看護 の 必要 が 生じ て 来 て も 、 その 必要 に 応ずる こと が 出来 ない といふ 事 が わかつ た 。 病人 の 看護 と 庭 の 掃除 とど つ ち が 急務 で ある か といふ 事 さ へ 、- Ligne n°1244 : 無 教育 の 家族 に は わから ん の で ある 。 まして 病人 の 側 に 坐 つて 見 た 処 で どうして 病苦 を 慰める か といふ 工夫 など は 固 ( もと ) より 出来る はず が ない 。 何 か 話 で
Ligne n°1245 : も すれ ば よい の で ある が 話す べき 材料 は 何 も 持た ぬ から ただ 手持無沙汰 で 坐 つ て 居る 。 新聞 を 読ま せよ う として も 、 振り 仮名 の ない 新聞 は 読め ぬ 。 振り 仮名 を ...- Ligne n°1272 : ○ 家庭 の 教育 といふ 事 は 、 男子 に も 固 ( もと ) より 必要 で ある が 、 女子 に は 殊に 必要 で ある 。 家庭 の 教育 は 知ら ず 知ら ず の 間 に 施さ れる もの で 、 必ずしも 親 が
- Ligne n°1272 : ○ 家庭 の 教育 といふ 事 は 、 男子 に も 固 ( もと ) より 必要 で ある が 、 女子 に は 殊に 必要 で ある 。 家庭 の 教育 は 知ら ず 知ら ず の 間 に 施さ れる もの で 、 必ずしも 親 が
Ligne n°1273 : 教 へ よう と 思は ない 事 で も 、 子供 は 能 ( よ ) く 親 の 真似 を し て 居る 事 が 多い 。 そこで 家庭 の 教育 は その 子供 の 品性 を 養 ふて 行く の に 必要 で ある が 、 また 学校 で ...
Ligne n°1272 : ... ○ 家庭 の 教育 といふ 事 は 、 男子 に も 固 ( もと ) より 必要 で ある が 、 女子 に は 殊に 必要 で ある 。 家庭 の 教育 は 知ら ず 知ら ず の 間 に 施さ れる もの で 、 必ずしも 親 が- Ligne n°1273 : 教 へ よう と 思は ない 事 で も 、 子供 は 能 ( よ ) く 親 の 真似 を し て 居る 事 が 多い 。 そこで 家庭 の 教育 は その 子供 の 品性 を 養 ふて 行く の に 必要 で ある が 、 また 学校 で
Ligne n°1274 : 教 へ ない やう な 形式 的 の 教育 も 、 極 ( ごく ) 些細 な 部分 は 家庭 で 教 へ られる の で ある 。 例 を いへ ば 子供 が 他人 に対して 、 辞 誼 ( じ ぎ ) を する と いふ 事 を 初め と ...
Ligne n°1273 : ... 教 へ よう と 思は ない 事 で も 、 子供 は 能 ( よ ) く 親 の 真似 を し て 居る 事 が 多い 。 そこで 家庭 の 教育 は その 子供 の 品性 を 養 ふて 行く の に 必要 で ある が 、 また 学校 で- Ligne n°1274 : 教 へ ない やう な 形式 的 の 教育 も 、 極 ( ごく ) 些細 な 部分 は 家庭 で 教 へ られる の で ある 。 例 を いへ ば 子供 が 他人 に対して 、 辞 誼 ( じ ぎ ) を する と いふ 事 を 初め と
Ligne n°1275 : し て 、 来客 に は どう いふ 風 に 応接 す べき もの で ある か といふ 事 など は 、 親 が 教 へ て やら なく て は なら ぬ 。 殊 ( こと ) に 女子 に と つて は 最も 大切 なる 一家 の 家庭 ...
Ligne n°1274 : ... 教 へ ない やう な 形式 的 の 教育 も 、 極 ( ごく ) 些細 な 部分 は 家庭 で 教 へ られる の で ある 。 例 を いへ ば 子供 が 他人 に対して 、 辞 誼 ( じ ぎ ) を する と いふ 事 を 初め と- Ligne n°1275 : し て 、 来客 に は どう いふ 風 に 応接 す べき もの で ある か といふ 事 など は 、 親 が 教 へ て やら なく て は なら ぬ 。 殊 ( こと ) に 女子 に と つて は 最も 大切 なる 一家 の 家庭
Ligne n°1276 : を 司 ( つかさど ) つて 、 その 上 に 一家 の 和楽 を 失は ぬ やう に し て 行く 事 は 、 多く は 母親 の 教育 如何 に より て 善く も 悪く も なる の で ある 。 ところが 今 まで の 日本 ...
Ligne n°1277 : ... の 習慣 で は 、 一家 の 和楽 といふ 事 が 甚だ 乏しい 。 それ は 第 一 に 一家 の 団欒 といふ 事 の 欠乏 し て 居る の を 見 て も わかる 。 一家 の 団欒 ( だんらん ) と いふ 事 は 、 普- Ligne n°1278 : 通 に 食事 の 時 を 利用 し て やる の が 簡便 な 法 で ある が 、 それ さ へ も 行 はれ て 居ら ぬ 家庭 が 少く は ない 。 先 づ 食事 に 一家 の 者 が 一所 に 集まる 。 食事 を し ながら 雑談
Ligne n°1279 : も する 。 食事 を 終 へる 。 また 雑談 を する 。 これ だけ の 事 が 出来れ ば 家庭 は 何時 まで も 平和 に 、 何処 まで も 愉快 で ある の で ある 。 これ を 従来 の 習慣 に 依 つて せ ぬ ...
Ligne n°1278 : ... 通 に 食事 の 時 を 利用 し て やる の が 簡便 な 法 で ある が 、 それ さ へ も 行 はれ て 居ら ぬ 家庭 が 少く は ない 。 先 づ 食事 に 一家 の 者 が 一所 に 集まる 。 食事 を し ながら 雑談- Ligne n°1279 : も する 。 食事 を 終 へる 。 また 雑談 を する 。 これ だけ の 事 が 出来れ ば 家庭 は 何時 まで も 平和 に 、 何処 まで も 愉快 で ある の で ある 。 これ を 従来 の 習慣 に 依 つて せ ぬ
Ligne n°1280 : と いふ と 、 その 内 の 者 、 殊に 女の子 など は 一家 団欒 し て 楽しむ べき もの で ある といふ こと を 知ら ず に 居る 。 そこで 他家 へ 嫁 入 し て 後 も 、 家庭 の 団欒 など いふ 事 ...
Ligne n°1279 : ... も する 。 食事 を 終 へる 。 また 雑談 を する 。 これ だけ の 事 が 出来れ ば 家庭 は 何時 まで も 平和 に 、 何処 まで も 愉快 で ある の で ある 。 これ を 従来 の 習慣 に 依 つて せ ぬ- Ligne n°1280 : と いふ と 、 その 内 の 者 、 殊に 女の子 など は 一家 団欒 し て 楽しむ べき もの で ある といふ こと を 知ら ず に 居る 。 そこで 他家 へ 嫁 入 し て 後 も 、 家庭 の 団欒 など いふ 事
Ligne n°1281 : を する 事 を 知ら ない で 、 殺風景 な 生活 を し て 居る 者 が ある 。 甚だしい の は 男 の 方 で 一家 の 団欒 といふ 事 を 、 無理 に 遣ら せ て 見 て も 、 一向 ( いっこう ) に 何ら の ...
Ligne n°1281 : ... を する 事 を 知ら ない で 、 殺風景 な 生活 を し て 居る 者 が ある 。 甚だしい の は 男 の 方 で 一家 の 団欒 といふ 事 を 、 無理 に 遣ら せ て 見 て も 、 一向 ( いっこう ) に 何ら の- Ligne n°1282 : 興味 を 感ぜ ぬ の さ へ ある 。 か やう な 事 で は 一家 の 妻 たる 者 の 職分 を 尽し た と は いは れ ない 。 それ 故に 家庭 教育 の 第一歩 として 、 先 づ 一家 団欒 し て 平和 を 楽しむ
Ligne n°1283 : といふ 事 位 から 教 へ て 行く の が よから う 。 一家 団欒 といふ 事 は 啻 ( ただ ) に 一家 の 者 が 、 平和 を 楽しむ といふ 効能 が ある ばかり で なく 、 家庭 の 教育 も また この ...
Ligne n°1282 : ... 興味 を 感ぜ ぬ の さ へ ある 。 か やう な 事 で は 一家 の 妻 たる 者 の 職分 を 尽し た と は いは れ ない 。 それ 故に 家庭 教育 の 第一歩 として 、 先 づ 一家 団欒 し て 平和 を 楽しむ- Ligne n°1283 : といふ 事 位 から 教 へ て 行く の が よから う 。 一家 団欒 といふ 事 は 啻 ( ただ ) に 一家 の 者 が 、 平和 を 楽しむ といふ 効能 が ある ばかり で なく 、 家庭 の 教育 も また この
Ligne n°1284 : 際 に 多く 施さ れる の で ある 。 一家 が 平和 で あれ ば 、 子供 の 性質 も 自 ( おの ず か ) ら 平和 に なる 。 父 や 母 や 兄 や 姉 や など の 雑談 が 、 有益 な もの で あれ ば 子供 は そ ...
Ligne n°1286 : ... うち に も 必ず その 高尚 な 処 を 現 は し て 居る ので 、 これ を 聴い て 居る 子供 は 、 自ら 高尚 な 風 に 感化 せ られる 。 この 感化 は 別に 教 へる の で も なく 、 また 教 へ られる- Ligne n°1287 : と も 思は ない の で ある が 、 その 深く 沁 ( し ) み 込む 事 は 学校 の 教育 より も 更に 甚だしい 。 故に 家庭 教育 の 価値 は 或 る 場合 において 学校 の 教育 より も 重い といふ
Ligne n°1288 : て も 過言 で は ない 。 ...
Ligne n°1319 : ... を 慰める やう な 手段 を 取ら ね ば なら ぬ の で ある から 、 看護 人 は 先 づ 第 一 に 病人 の 性質 と その 癖 と を 知る 事 が 必要 で ある 。 けれども これ は 普通 の 看護 婦 で は 出来- Ligne n°1320 : る 者 が 少い で あらう 。 多く の 場合 において は 母 とか 妻 とか 姉 とか 妹 とか 一 家族 に 居 つ て 平生 から 病人 の 癇癪 ( かん しゃく ) の 工合 など を 善く 心得 て ゐる 者 の 方
Ligne n°1321 : が 、 うまく 出来る はず で ある 。 うまく 出来る はず で ある けれども 、 それ も 実際 の 場合 に は なかなか 病人 の 思ふ やう に は なら ん ので 、 病人 は 困る の で ある 。 一家 ...- Ligne n°1388 : ○ 家庭 の 事務 を 減ずる ため に 飯 炊会社 を 興し て 飯 を 炊か す やう に し た なら ば 善から う といふ 人 が ある 。 それ は 善き 考 で ある 。 飯 を 炊く ため に 下女 を 置き 竈 ( か
Ligne n°1389 : ま ど ) を 据 ゑるなど 無駄 な 費用 と 手数 を 要する 。 われわれ の 如き 下女 を 置か ぬ 家 で は 家族 の 者 が 飯 を 炊く の で ある が 、 多く の 時間 と 手数 を 要する 故 に 病気 の 介 ...
Ligne n°1388 : ... ○ 家庭 の 事務 を 減ずる ため に 飯 炊会社 を 興し て 飯 を 炊か す やう に し た なら ば 善から う といふ 人 が ある 。 それ は 善き 考 で ある 。 飯 を 炊く ため に 下女 を 置き 竈 ( か- Ligne n°1389 : ま ど ) を 据 ゑるなど 無駄 な 費用 と 手数 を 要する 。 われわれ の 如き 下女 を 置か ぬ 家 で は 家族 の 者 が 飯 を 炊く の で ある が 、 多く の 時間 と 手数 を 要する 故 に 病気 の 介
Ligne n°1390 : 抱 など を し ながら の 片手間 に は 、 ちと 荷 が 重 過ぎる の で ある 。 飯 を 炊き つつ ある 際 に 、 病人 の 方 に 至急 な 要事 が 出来る と いふ と 、 それ が ため に 飯 が 焦 ( こ ) げ ...
Ligne n°1392 : ... 利 で あらう と 思ふ が 、 今日 でも 近所 の 食物 屋 に 誂 ( あ つら ) へれ ば 飯 を 炊い て くれ ぬ こと は ない 。 たまたま に は この 方法 を 取る 事 も ある が 、 やはり 昔 から の 習- Ligne n°1393 : 慣 は 捨て 難い もの と 見え て 、 家族 の 女 ども は 、 それ を 厭 ふて なるべく 飯 を 炊く 事 を やる 。 ひま な 時 は それでも 善い けれど 、 人手 の 少く て 困る やう な 時 に 無理 に
Ligne n°1394 : 飯 を 炊か う と する の は 、 やはり 女 に 常識 の ない ため で ある 。 そんな 事 を する 労力 を 省い て 他 の 必要 なる 事 に 向ける と いふ 事 を 知ら ぬ から で ある 。 必要 なる 事 は ...
Ligne n°1762 : ... 婆 々 様 が 甚だ 喜ば れる の を 始終 傍 に 居 つ て 見 て 居 た ため に 、 今 でも 蟇 に対する と 床 ( ゆか ) し い 感じ が 起る ので 、 世の中 に は 蟇 を 嫌 ふ 人 が 多い の を か へ つて 怪- Ligne n°1763 : しん で 居る 。 読書 する 事 、 労働 する 事 、 昼 寐 する 事 、 酒 を 飲む 事 、 何 でも 子供 の 時 に 親しく 見聞き し た 事 は 自ら 習慣 と なる やう で ある 。 家庭 教育 の 大事 なる 所
Ligne n°1764 : 以 ( ゆえん ) で ある 。 ...