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【神奈川】

昭和音大オペラ公演40回目 演目は「フィガロの結婚」

出演者を指導するマルコ・ガンディーニさん(右端)=麻生区で

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  麻生  昭和音楽大(川崎市麻生区)による毎年恒例の「大学オペラ公演」が十、十一の両日、同大のテアトロ・ジーリオ・ショウワで上演される。節目となる四十回目の同公演の演目は、モーツァルトの大作「フィガロの結婚」。初めて海外の大学とコラボレーションし、中国の上海音楽学院の学生が出演する。 (山本哲正)

 フィガロの結婚は、オペラの最高傑作とされる。フランスの劇作家ボーマルシェの風刺喜劇が原作。フィガロとスザンヌは伯爵の使用人。伯爵は二人の結婚に「初夜権」を要求し、フィガロが抵抗する喜劇を、軽やかで生き生きした音楽とともに表現する。

 今回は、イタリアの鬼才マルコ・ガンディーニさんが同公演で七度目となる演出を引き受け、上海音楽学院出身でヨーロッパを中心に活躍するムーハイ・タンさんが初めて指揮する。

 ガンディーニさんは「オペラでは無視してかかれない、言葉の持つリズム、色合いに特化して稽古している」と話し、「エッチェレンツァ(すばらしい)」「センテンツァ(判決)」と同じような響きのあるセリフが続く場面に力を入れて指導する。タンさんは「国際情勢が難しい中で芸術家や学生の友情をつなぐのが使命」と抱負を述べる。

 上海音楽学院は中国の名門音楽大。ソリスト(キャスト)は同大学と昭和音大の院生、卒業生らが務める。上海の院生テイ・インツォンさん(24)が「リハーサルで日本の共演者は親切にしてくれた。築いた友情を深めたい」。また昭和音大卒の石岡幸恵さん(28)は「言葉の壁はボディーランゲージで乗り越えた」と語る。管弦楽と合唱は昭和音大生が担う。

 両日とも午後二時開演(同一時十五分開場)。チケット料金は、S席四千八百円、A席三千八百円、B席二千八百円、学生席(B)千円。問い合わせは、昭和音大演奏センター=電044(953)9865=へ。

 

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