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「変と気付いたら口にすべき」米人気政治風刺番組16年に幕、クリントン氏も惜別

【ニューヨーク=黒沢潤】米人気コメディアンのジョン・スチュワート氏(52)が司会を務める政治風刺テレビ番組「デイリー・ショー」が6日、最終回を迎え、約16年間の放送に終止符を打った。
この日の視聴者数は約350万人。2008年大統領選の直前にオバマ大統領に焦点を当てた番組に次ぐ記録となった。また、コメディアンが司会を務めたテレビのトーク番組としてはクレイグ・ファーガソン氏(CBS、14年終了)、コナン・オブライエン氏(NBC、09年終了)の最終回の記録を上回った。
生真面目な表情で政界がらみのジョークを飛ばすスチュワート氏の盟友、スティーブン・コルベア氏はスタジオで「あなたは、こちらが腹立たしくなるほど素晴らしい仕事をした」と称賛。来年の大統領選に出馬表明しているクリントン前国務長官も、番組でたびたび風刺されたのを踏まえ、「選挙の最中なのに本当に困ったわ」と冗談を交えつつ惜別の言葉を贈った。
スチュワート氏は、テレビやジャーナリズム、米国民の生活に番組が与えた影響などを総括。「世の中にはナンセンスが至るところにある。何か変なことに気付いたら、それを口にすべきだ」と米国民に訴えた。番組は別の司会者を立て新番組として再出発する。
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