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実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」 露木幸彦

給料1000万ダウンも…
男の仕事をダメにする“しくじり婚”

露木幸彦 [露木行政書士事務所代表]
【第14回】 2015年10月10日
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 「どう見てもモテモテなのに、どうしてあの人は結婚しないのだろう」

仕事の出来不出来は家庭に左右される?

 そんなふうに結婚適齢期をとっくに過ぎた有名人に対して「結婚する気なし」の烙印を勝手に押すことができるのは私たち傍観者の特権ですが、そんな有名人の代名詞だったミュージシャンの福山雅治さん、そしてお笑い芸人の千原ジュニアさんが先週、同日に結婚したと報じられたのだから、とにかく頭を下げて謝るしかありませんね。少し遡りますが、プロ野球の長野久義選手も今年3月の結婚されたようです。

 「にわかに信じがたい!早くツーショット姿を拝みたいものだわ」
 「まったくといっていいほど家庭臭がしない2人だけれど本当に大丈夫?」
 「赤ちゃんの顔はいつ頃、見れるのかしら!?」

 親戚筋でもあるまいし、そのような心配はどう考えても余計なお世話でしょう。もし赤の他人である私たちにせいぜい影響があるとすれば、今まで福山さんの音楽に励まされ、ジュニアさんのコントで元気をもらい、そして長野選手のホームランに勇気をもらった人たちくらいのもの。これからも素晴らしい曲を聴きたい、おもしろいテレビ番組を見たい、そしてすごいプレイで盛り上がりたいけれど、『結婚しても大丈夫?』という程度でしょう。とはいいながら、理想をいえば結婚する前よりもっと活躍してほしい(結婚前<結婚後)、せめて結婚しても今の人気を維持してほしい(結婚前=結婚後)……部外者である私たちですら、ついそんなふうに余計な心配をしてしまいます。なぜでしょう?今まで「結婚」を境に急落した「悪しき前例」を山のように見てきているからです。

 例えば、今までは切れ味鋭い社会風刺で人気だったロックミュージシャンが新婚ボケなのか?オノロケ全開ソングを連発したり、不細工な容姿をネタにしてたお笑い芸人が結婚するいやいなやツッコミを露骨に嫌がって本気でキレたり、長打に定評があったプロ野球選手が試合前からすでに下半身がヘロヘロの状態で踏ん張りが利かず凡打の山を築いたり……そんなふうに過去の悪夢がよみがえってくるのですが、このように結婚の前と後では全くの別人、もはや同じ人だったとは思えないほど酷い有様が脳裏をよぎるわけです。

仕事の出来不出来は
家庭に左右される?

 「結局、お前もか!」という台詞はなるべく吐きたくないのがファンであればあるほどの本音ではないでしょうか?このような男の豹変ぶりはいわゆる「結婚して丸くなる」という奴ですが、デキる男が結婚した途端「デキない男」に成り下がるのは有名人に限ったことでしょうか?あなたはこんな同僚、上司、同期に見覚えはないでしょうか?これらは私が相談の現場で見てきた実例の中の、ほんの一握りです。

 営業部の同僚は昨年、トップセールスで社長賞をもらったばかりなのに、今年に入って美人妻と結婚したところ、ガツガツ感が消え失せ、営業成績がみるみるうちに下がり、今では「並のセールス」に。

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露木幸彦[露木行政書士事務所代表]

つゆき・ゆきひこ/行政書士、フィナンシャルプランナー。1980年生まれ。国学院大学卒。男性の離婚相談に特化した行政書士事務所を開業し、開業から6年間で有料相談件数7000件、法律文書作成900件を達成。公式サイトは1日訪問者3300人、会員数は1万3000人と、業界では最大規模にまで成長させる。2008年よりドコモ、au、ソフトバンクの公式サイトで法律監修を担当。四半期に一度、大相談会を開催している。主な著書に『結婚貧乏~結婚してはいけない人を避ける方法』(中央公論新社)、『離婚のことばハンドブック~今すぐ解決したい人のキーワード152』(小学館)、『男のための最強離婚術』『男の離婚 賢く有利に別れるための6つの成功法則』(共にメタモル出版)などがある


実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」 露木幸彦

昨今の離婚事情は複雑化している。夫が借金、浮気、暴力を繰り返して妻に愛想を尽かされるという「昭和型離婚」ばかりでなく、足もとでは「草食系離婚」も急増している。妻が多重債務、不倫、ヒステリーなどを繰り返し、真面目で優しい夫がそれに絶えられなくなって離婚を決意するというパターンだ。そうしたなか、離婚トラブルで悩み悶える男性が増えている。一度離婚トラブルに発展すると、男性は多くの精神的・物理的な負担を強いられる。到底納得できない理不尽な離婚トラブルに意図せず巻き込まれた場合に備えて、普段から対処法を考えておくことは必要だ。「男性の離婚相談」に特化し、数多くの相談実績を誇る行政書士の露木幸彦氏が、毎回実例を挙げながら、男性が陥り易い離婚トラブルへの対処法を指南する。読まずに泣くか、読んで笑うか――。現在離婚トラブルで悩んでいる人もそうでない人も、「他人事ではない男の離婚」について考えるための参考にしてほしい。

「実例で知る! 他人事ではない「男の離婚」 露木幸彦」

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