(中国中央電視台)の年末プラグラムだ。その芸能ジャンルには舞踊・マジック・バレー・雑技・京劇・コントなどがある。これに出るのが芸
人の名誉であり、翌年の稼ぎにも関わってくるのだが、当然予選もある。
 この中で最近、私が注目したいているのはお笑い部門である。かなり際どく世相を風刺するネタが出始めているからだ。お笑いに関しては、
コント(小品)、漫才(相声)など日本と同じものがひととおりある。
 コントのひとつの定番になってきているのが、「扶老人」(フウラオレン)というもので、果たして困っている老人を助けるべきか? とい
うものである。中国では困っている人を助けないという画像が良く伝えられるが、その背景には関わったために逆に訴えられるというケースも
頻出しているのである。その辺りのジレンマを描くのがこのテーマのツボだろう。
 そして、いよいよ最近、出始めたのが汚職風刺ネタである。
 例えば、このようなネタだ。
流行っていたはずのレストラン経営者が多くの請求書を前に嘆いている。


 規制に当たらずの「セーフのポイント」は
・主テーマをレストラン経営者の悲哀・ペーソスをメインに出して、汚職はサイドに置いていること。
風刺するのがお役人であり政治家でないこと。
 と推測する。この辺り(汚職・腐敗)のネタになると中国のお笑い芸人は、ぎりぎりでセーフのネタを必死で考えている。ある意味、お笑い
文化と言うのは、体制批判、世相批判の風土の中で育つという側面もある。