よくあるご質問/自然保護という仕事・私にできること

自然保護・野生生物保護の仕事をしたいのですが?

 自然にかかわる仕事のいろいろな本があります

 自然保護という仕事への関心が年々、高まってきて、たくさんの本や雑誌が出版されています。書店や図書館へは行かれましたか? 例えば、WWFの職員が取材を受けた本では、『自然と環境にかかわる仕事』中島京子著(主婦の友社刊・自分に合う仕事BOOKS・1,200円)があります。
 

 NGO、官庁、研究所、企業、・・・・・・

  自然保護に携わる職業としては、WWFのようなNGO(非政府組織)の職員のほかに、環境省・林野庁や地方自治体の職員、あるいは、大学・大学院や付属の研究所の研究者があります。非営利目的の事業だけでなく、自然にかかわる仕事を広く考えれば、野生生物の調査や環境測定キットの販売などの“エコビジネス”や、大きな企業に設けられている地球環境部門、さらに、農林水産業を含めた自営業まで、さまざまな仕事があります。
  自然保護の考え方を基盤として、「持続可能な社会」を築こうとする産業や行政、NGOの拡大は、世界の大きな潮流です。その意味で、NGOや官庁だけでなく、さまざまな職種で広く自然保護を実践する人が増えていくことこそ望ましいといえます。
 

 レンジャーって、何?

  国立公園などで働く人のことを「レンジャー」といいます。レンジャー(自然保護官)は、各地の自然保護官事務所(ビジターセンター)に勤務して、パトロールや自然解説、動植物の調査などを行なっています。環境省の職員なので、国家公務員です。国家公務員採用試験に合格し、環境省に採用され、自然保護事務所に配属される必要があります。詳しくは、環境省にお尋ねください。
 

 WWFの職員はどのような仕事をしている?

 人に働きかけ、人を動かす仕事

  研究機関やシンクタンクではなく、具体的な問題の解決を目指すWWFのような自然保護団体の場合特に、野生生物を対象とするフィールドワークよりも、人間を対象とする仕事の比重が高くなります。人に説明し、議論し、理屈でなく感じてもらい、人を動かすという仕事です。
  フィールドワークによって科学的・専門的な一次データと知見を蓄積することは重要で、自然保護プログラム担当の職員はサンゴ礁や渡り鳥の調査などに出張します。他の職員も、調査を補助したり、会員向け・一般向けのフィールドトリップを企画し、同行することがあります。ただ、日々の仕事の割合でいうと、フィールドワークやその結果の分析よりも、人に働きかける仕事の比重がはるかに高いということなのです。
  東京の事務所の様子は、一見して、民間企業と変わりません。60名ほどの職員・パートタイマー・ボランティアがパソコンに向かい、書類を作成し、電話で話し、会議をしています。
 

 何が、会社と違うのか

  一般企業と異なる点といえば、扱う情報すべてが、世界の自然環境や野生生物に関するものであること、そして、動かそうとする「人」は、国内外の多岐にわたるということです マスメディア、行政・立法関係者、産業界関係者、教育関係者、研究者、地域住民と地域のNGO、全国規模・世界規模のNGO、国際機関など。そして内部では、WWFインターナショナル及びネットワークの各担当者と、活動を支えてくださるサポーターの皆さんです。
 

 広く、信頼と支援を得るために

  問題解決型NGOであるWWFは、広く一般の人々に働きかけ、広く一般の人々からの支援を受けて活動しています。政府・議会や企業の政策決定者を動かすためにも、一般の人々からどれだけのサポートを継続して得ているかは重要です。まだ自然保護の考え方が根付いていない日本で、短期間にはなかなか解決しない自然保護を進めるには、世界最大のネットワークを持つWWFではあっても、広報と資金調達にもっともっと力を注ぐ必要があります。広く信頼を得、発言力を増して、活動の基盤を確かにするために、WWFでは、すべてのスタッフが、いかにして広く人々の理解と信頼を得るか、たくさんの人にそれぞれの立場で行動してもらえるように働きかけるか、そして、資金的な支援を含めたサポートをいかに広く継続的に得ていくかを考え、仕事をしています。

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活動に参加したいのですが、どんな方法がありますか?

 さまざまな方法

  参加の方法はいろいろあります。
  たとえば、フィールド(野生生物の生息地)での調査・保護活動や、事務局で事務的な仕事を手伝うボランティアについても、ご協力いただける場合があります。サンゴ礁のモニタリング調査や、渡り鳥の調査などでは、専門技能や経験のあるボランティアの協力が欠かせません。また、事務局でも常時、数名のボランティアやインターンの方々に仕事をしていただいています。週末のセミナーや展示会などのイベントで、また、eメールを使って在宅で、お手伝いいただくこともあります。
  しかし実際には、 ボランティア・インターンのご希望の数に比べ、事務局で対応できる人数が限られているおり、また、フィールドでお手伝いいただく機会も限られているため、ご希望される方全てにご参加いただけない場合が多くあります。ボランティア等をご希望される方は、そのような事情を含め、現在の募集内容と条件をご了承の上で、ご連絡くださいますよう、お願いいたします。ボランティアをしようをご覧ください。

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 参加の仕方を、広く、考えてみませんか

  ボランティア・インターン以外にも、「活動に参加する」方法はいろいろあります。日時と場所を限った参加ではなくて、いつでもどこでもできること ―皆さんの日々の生活の中で、できることから変えていくこと、周りの人と話してみること、そして、身近な自然を知り、楽しむことも、自然保護活動に大きな底力を与える、大切な参加の方法です。
 WWFジャパンでは、たくさんの人に自然の大切さや環境保全の必要性を訴えるためのパンフレットやパネル、また募金箱などを作成して、ご協力いただける方に貸し出し、ご利用をいただいています。機会がありましたら、ぜひご利用ください。

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