指揮棒

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現代の標準的な指揮棒。木製。
現代の標準的な指揮棒。木製。

指揮棒しきぼう)とは、指揮者が持つ棒のことである。主に右手で持ち、腕の延長としてをきざむ。指揮の小さな動きを大きな動きに変える道具である。

合唱音楽などでは、指揮棒(タクト)を用いずに指揮することもある。指揮の動きが小さくなり腕が疲れやすくなる反面、発音の表情をより豊かに表現することが出来るとされる。ヘルベルト・フォン・カラヤンヴォルフガング・サヴァリッシュは合唱音楽のときにのみ指揮棒を使わなかった。指揮の方法は、各拍子の図形を、指揮棒や手で空間に描いて示す。指揮棒は拍をきざむだけではなく、速度、強弱、アインザッツ、の表情など、演奏についての多くの事柄を指示するためにある。

[編集] 歴史

[編集] その他

  • マーチングなどでは、指揮棒の代わりに指揮杖が用いられる。通常の指揮棒と同様動かすことによりをきざむ以外に、指揮者(マーチングバンドではドラムメジャーと呼ばれる)の個人演技にも使用されることがある。

[編集] 関連項目

黒板などを指し示すために、指揮棒を流用する人もある。